地球温暖化や海洋プラスチックごみなど、環境問題への注目度は近年ますます高まっています。
そもそも、環境に配慮しようという取り組みはこれまでどのくらい行われてきたのでしょうか。
また、環境に関する大きな出来事として、これまでどんなものがあったのでしょうか。
今回は、環境問題のこれまでについて解説します!
みんなで一緒に学んでいこう!
Contents
環境問題の深刻さは?
1900年前後の公害問題をきっかけに、日本では環境問題が広く語られるようになりました。
1900年代後半になると、地球温暖化や絶滅危惧種など、世界規模で環境問題がとらえられるようになります。
特に地球温暖化は大きな問題とされており、気象庁によると、1898年から100年あたりおよそ1.2℃、地球の気温が上昇しているそうです。また、この頃から世界全体での環境問題に対する取り決めも増えていきました。
なるほど!環境問題の規模も少しずつ広がってきたんだね!
環境問題に対する取り組みの変遷
国連人間環境会議の開催(1972年)
国連人間環境会議は、スウェーデン・ストックホルムで行われた、世界初の環境問題についての政府間会合です。
この会議のテーマであった「かけがえのない地球(Only One Earth)」には、「環境問題が人類に共通した世界全体での課題である」という考え方が反映されています。
また、この会議では、環境保全に関する諸原則を示した「人間環境宣言」が採択されています。
「持続可能な開発」の提唱(1987年)
SDGsの前提となる考え方でもある「持続可能な開発」ですが、最初にこれが提唱されたのは1987年のことでした。
「持続可能な開発」は、環境と開発に関する世界委員会が公表した報告書「Our Common Future」で取り入れられ、「環境と開発を相反するものではなく、共存しうるものにしていこう」という考え方が広まるきっかけとなりました。
なるほど!SDGsができるずっと前から、持続可能な開発という考え方は存在していたんだね!
京都議定書の採択(1997年)
1997年に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)では、先進国の温室効果ガス削減目標を明確に規定した「京都議定書」が採択されました。
京都議定書の採択は、世界全体での温室効果ガス排出削減に大きく踏み出すきっかけとなりました。
パリ協定の採択(2015年)
2015年には、気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)が開催され、気候変動に関する新たな国際枠組みである「パリ協定」が採択されました。
世界共通の長期目標である2℃目標(気温上昇を2℃以内におさえるという目標)に基づいて、各国が目標を設定し環境問題に取り組んでいくことが定められました。
世界全体で、環境問題に関するたくさんの取り決めが行われてきたんだね!
環境問題に関する近年の動向
環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが話題に(2019年)
2019年、スペインで気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)が開催されました。
この会議では、スウェーデンの環境活動家であるグレタ・トゥーンベリさん(当時16歳)がスピーチを行い、世界中で話題になりました。
グレタさんは、気候変動に対する行動の欠如に抗議するため一人でスウェーデンの国会前に座り込みをしたことも有名で、この座り込みから「FridaysForFuture(未来のための金曜日)」と呼ばれる、気候変動に対する運動が生まれています。
この影響もあってか、最近は、若い世代の環境問題に関する取り組みに注目が集まってきているよね!
プラスチック製買い物袋の有料化(2020年)
2020年には、容器包装リサイクル法が改正され、日本社会全体でレジ袋の有料化制度やマイバッグの持ち運びが推進されました。これらの取り組みは、プラスチックごみの削減を目的としています。
少し前まではレジ袋は無料であるのが普通でしたが、今では、有料であるのが当たり前になりつつあります。
日本でも環境に優しい社会になるための取り組みが、少しずつ行われているんだね!
環境問題に向き合ってよりよい未来をみんなでつくろう!
今回は、環境問題に関するこれまでの動きや取り組みを紹介しました。
長い間世界中で様々な取り組みが行われてきましたが、環境問題の解決にはまだまだほど遠い現状があります。
よりよい未来をつくるために、それぞれが自分にできることを考え、取り組みを積み重ねていくことが大切なのではないでしょうか。
なるほどSDGsでは、環境問題はもちろん、その他のSDGsに関連する社会問題についてわかりやすく解説しています。ぜひ、他の記事も読んでみてください!
【出典】