私たちが生活を送っていれば必ずゴミは出てしまいます。
出しているゴミを集めると膨大な量になり、社会問題にもなっています。
ゴミ問題の解決はSDGsの達成のためにも不可欠であり、私たち1人1人の取り組みも大切です。
今回は、ゴミ問題に対してできることを知り、自分ができることを始めてみましょう。
一緒にゴミ問題に対してできることを考えてみよう
Contents
ゴミ問題の現状
日本のゴミ問題
日本全体で1年間に家庭から排出されるゴミの量は、4272万トン。東京ドームに換算すると、約115杯分になります。
ゴミは、リサイクルされるゴミとリサイクルできないゴミに分けられます。
リサイクルできるゴミは、工場に運ばれて新たなものへと生まれ変わります。
しかし、日本では焼却処分が主流であり、多くのゴミがリサイクルをされずに処理されていることが現状です。
また、ゴミを燃やす際に発生する二酸化炭素の排出も大きな問題になっています。
▼ゴミ問題について詳しく学んでみよう
想像できないゴミの量だね…
海洋ゴミ問題
海洋ゴミ問題の中でも深刻なのが、プラスチックゴミ問題です。
プラスチックゴミは、自然界で分解されることが不可能なため、ゴミのまま川から海へ流れていきます。
また、海に流れこんだあともゴミであり続けるため、
・環境汚染に繋がってしまうこと
・生物を傷つけてしまうこと
が大きな問題点となっています。
海に流れるプラスチックゴミは年間800万トンにのぼると言われており、その多さも問題となっている現状があります。
▼プラスチックゴミについて詳しく学んでみよう
プラスチックは便利だけど適切に扱わないといけないね
ゴミ問題、このままだと…
焼却処理されたゴミは最終処分場に持ち込まれますが、このままゴミを捨て続けると約20年で満杯になると言われています。
これは、日本の国土が狭く、最終処分場を多く確保することができないからです。
新たに最終処分場を作るとなると、土地を切り開くこと・埋め立てなどが必要になるため、環境汚染や生物多様性の崩壊が懸念されています。
プラスチックゴミもこのまま海に放たれ続けると、2050年にはプラスチックゴミと魚の量が同じになると言われています。
そのため、これまで以上に環境汚染や海の生物への影響が懸念されています。
このことから、私たちがゴミ問題の解決に向けて動かなければならないのです。
ゴミ問題の解決に向けてぼくたちができることを考えてみよう
ゴミ問題に対してできること①5Rを実践する
ゴミを減らすためによく呼びかけられるReduce・Reuse・Recycleの「3R」にRefuse・Repairを加えたものが「5R」です。
5Rを実践することで私たちの生活の中からゴミを減らしていくことができます。
生活の中で意識できることがたくさんあるよ
Reduce(発生抑制)
使用する資源の量を減らすなど、ゴミの発生自体を減少させること
例:プラスチック製品の使用を減らすこと、マイバッグを持ち歩くこと、など
ゴミを減らすためには、日頃の意識や工夫が大切です。例以外の取り組みもたくさんあるので探してみてください。
Reuse(再使用)
一度使用した製品やその部品を何度も繰り返して使用すること
例:マイボトルを持ち歩くこと、詰め替えで繰り返し使える製品を選ぶこと、服を清潔に保ち長く着続けること、など
ものを大切に長く使うことを考えてみましょう。ものを長く使うためには、適切なものの使い方や日頃のケアが重要です。
Recycle(再生利用)
ごみを原材料やエネルギー資源として再生利用すること
例:ゴミを決まりに沿って分別して出すこと、再生紙・再生プラスチック商品を使用すること、など
Recycleは企業などが行うものだと思われがちですが、私たちも工夫次第で自分のものでリサイクルをすることができます。それがアップサイクルです。
アップサイクルとは、使わなくなった物を捨てずに、新しい物に作り替え、価値を高める(アップさせる)ことです。
例えば、
・切れなくなったジーンズを使って、デニム生地のバッグを作る
・空き缶を植木鉢にする
などが挙げられます。
厳密には、一旦資源の状態にまで分解するのがリサイクルなので、アップサイクルとは意味合いが異なりますが、新しいものに作り変え再生利用するという点で通ずるものがあります。
▼アップサイクルについて詳しく学んで実践してみよう
重要度は3Rの方が高いよ。でも、Refuse・Repairにも挑戦して5Rを実践しよう。
Refuse(断る)
ごみになるものを断ること
例:レジ袋や割り箸をレジで断る、過剰包装を断る、マイボトルを持参して使い捨てコップの利用を断る、など
お店ではサービスとして割り箸などを親切に付けてくれることが多いですが、必要な場合を除いては断るようにしましょう。
Repair(修理)
ものが壊れた時に修理して、できるだけ長く使うこと
例:服や雑貨を修理して使う、壊れた家具をリメイクする、など
捨てる前に修理できないか考えてみましょう。
最近では、服や靴の修理を行っているブランドやお店も出ているので、そこで買うことで長くものを使い続けることができます。
5Rを実践してものを大切に使ってゴミを減らそう!
ゴミ問題に対してできること②食品ロスを減らす
食品ロスを減らすことは、ゴミを減らすことに繋がります。
「食品ロス」とは、本来食べられるものなのに捨てられてしまう食品のことです。
日本の年間の食品ロスの量は、612万t(農林水産省・平成29年度)になっています。1日に換算すると、私たちは1人当たりお茶碗一杯分のご飯と同量の食べ物を捨てています。
食品ロスを減らすために、「買い物の仕方」と「料理の仕方」を見直してみましょう。
食べ物を大事にしてフードロスをなくそう!
買い物の仕方
①まとめ買いをしない
購入の際は、消費期限内で使いきれる量の食材のみにしましょう。
まとめ買いをしずぎてしまうと、消費期限内で使いきれずに捨ててしまうことになります。食品ロスをなくすためには、必要分を意識して買い物をすることが大切です。
②手前の商品から取る
スーパーでは、賞味期限や消費期限の短いものが前に、長いものが奥に置かれています。
廃棄を減らすために、なるべく手前の商品を取ることを心がけましょう。
料理の仕方
①残っている食材から使う
冷蔵庫に残っている食材や賞味期限が近い商品を使うようにしてみましょう。
②食べきれる分を作る
自分や家族が食べきれる量を計算して作ることを心がけましょう。
食べきれなかった場合は、冷凍保存をして後日食べられるようにするといいですね。
③1つの食材のバリエーションを増やす
色々な料理が作れるようになると1つの食材を余らせずに使いきることができます。
InstagramやYouTubeでレシピや料理動画が掲載されているので楽しく学んでみましょう。
上記の点を意識して、自宅でのフードロス0を目指してみましょう!
▼フードロスについて詳しく学んでみよう
自分の食事の仕方を見直していきたいね
ゴミ問題に対してできること③ゴミ拾いのボランティアに参加
地域や団体の取り組みとしてゴミ拾いのボランティア活動が行われています。
ゴミ拾いや関連するイベントなどに参加することも、ゴミの問題に対して貢献することができるのです。
夏場はゴミ拾いのボランティアが多く、海のゴミを無くすために各地でビーチクリーンのイベントが開かれています。
ペットボトル飲料などのプラスチックごみのポイ捨てが多く、砂浜を注意して見るとたくさん落ちていることが現状です。プラスチックごみは、海の生き物が誤って飲み込むことなどで体を傷つけてしまうため、回収し削減していかなくてはなりません。
ビーチクリーン以外にも、地域や山道の清掃、ジョギングとゴミ拾いを組み合わせたプロギングなどの色々なボランティアイベントがあります。
SNS等でゴミ拾いイベントの告知はたくさんされているので、近場のイベントに参加してみてはいかがでしょうか?
また、普段の生活の中でポイ捨てなどを見つけた場合は、積極的に拾うことができるといいですね。
どんどん取り組みに参加していこう!
ゴミ問題に対してできることを積み重ねていこう!
今回は、ゴミ問題に対してできることを紹介してきました。
私たちにもゴミ問題の解決のためにできることがたくさんあります。
まずは、自分ができるアクションから始めてみるのはいかがでしょうか?
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