みなさんはSDGs達成のために何かできることをしていますか?
世界にも目を向けてみると、多くの国でSDGsの達成ために様々な取り組みを行っています。
そこで今回は、世界のSDGsへの取り組みを紹介をさせていただきます。
世界での事例を元に、身の回りや地域で活用できる点を探してみてください。
どんな取り組みがあるんだろう。楽しみだね!
Contents
SDGsの達成度ランキング2021
2021年6月14日、最新のSDGsの達成・進捗状況を報告した『Sustainable Development Report 2021』が公開されました。
フィンランド・スウェーデン・デンマークの北欧3ヵ国は2021年の上位3か国であり、ランキングが報告されている2016年から今日までほとんど(※)毎年上位3位を記録し続けています。(※2016年のみ3位ノルウェー、4位フィンランド)
▼2021年上位3カ国のスコア
・1位:フィンランド(85.90)(2020年:3位 / 83.77)
・2位:スウェーデン(85.61)(2020年:1位 / 84.72)
・3位:デンマーク(84.86)(2020年:2位 / 84.56)※表記の見方
順位:国名(2021年のスコア)(2020年の順位 / 2020年のスコア)
北欧3ヵ国が上位3位を記録し続けている秘訣を各国のSDGsの取り組みから紐解いてみましょう。
▼ 2021年におけるその他の国別SDGs達成度もみてみよう
上位3カ国の取り組みがとても気になるね
SDGsへの取り組み:デンマーク
UN17 Village~持続可能な街づくり~
「The UN17 Village」とは、SDGsの17の項目のすべてを体現した村を作ろうというプロジェクトです。
デンマークの首都であるコペンハーゲンの南部に、サステナブルで理想的な村を作ろうと計画が進んでいます。
施設の建設には、廃棄予定だった木材などからつくられた「アップサイクル資材」を用いています。今後、使わない廃材が出た場合は、「アップサイクル資材」に加工し、資源を循環させるまちづくりを目指しています。
他にも、電力を太陽光発電でまかなえるようにしたり、屋上に庭園をつくり生物も暮らしやすい村にしていくなどの計画が立てられています。
完成は2023年の予定で、これからの持続可能な街の発展の一歩となるといいですね。
▼アップサイクルについて詳しく学んでみよう!
素敵な街が世界にもたくさん造られるといいね
オーガニック食品の普及
デンマークでは、4人に3人が毎週オーガニック食品(=化学合成農薬や肥料、遺伝子組み換えを使用せず生産された食品)を購入していると言われています。
また、学校の食堂でもオーガニック食材が使われていたり、スーパーにも多数のオーガニック食材が置かれていたりします。
高い品質と、農場から売り場までの監視システムにより、オーガニック食品の安全性が認められ、近年では海外への輸出も好調です。
オーガニック食品は日本であまりみないからこれから普及してほしいな
SDGsへの取り組み:スウェーデン
ジェンダーレスへの取り組み
スウェーデン政府は大臣の半数が女性です。
さらに、男女平等大臣という役職があり、それを女性が担当しています。
他にも、市の管理職の女性の割合が約30%を占めているなど、政治や企業において権力をもつ立場に女性がつき、多くの女性が社会で活躍しています。
女性が活躍しているからこそ、男性の育児休暇取得も当たり前になっています。
また、教育現場においてもLGBTやジェンダー平等についてのテーマが扱われており、子どもたちが学べる環境を整えています。
▼LGBTやジェンダー問題についても考えてみよう!
SDGsでもジェンダー平等の実現を目指しているよね!
ゴミを100種類に分別し発電に
スウェーデンではゴミの分別を100種類に分け、家庭ごみの99%をリサイクルや電力エネルギー源としています。
容器はデポジット制(製品に預かり金を上乗せして販売し,製品を回収する際に返金する制度)であったり、スーパーマーケットなどの身近な場所に回収ステーションが設置されていたり、製品ごとに回収施設が充実していたりと、ゴミの分別に対する仕組みが整っています。
また回収されたごみの50%は、発電に使われています。
ゴミを燃やすのは大気汚染に繋がると考える人もいるのではないかと思います。
二酸化炭素の排出は増えてしまうのですが、化石燃料の使用を抑えて、ごみの埋め立てによる有害物質の発生を抑えることができます。
スウェーデンではこのように、「ゼロ・ウェイスト」と呼ばれるゴミを出さない暮らし方を実践している国なのです。
▼ゴミ問題について詳しく学んでみよう!
僕たちもゴミをなるべく出さない工夫をしていきたいね
SDGsへの取り組み:フィンランド
レスポンシブルツーリズム
レスポンシブルツーリズムとは、「責任ある観光」と訳され、観光者や観光業に携わるすべての人が、「その土地の環境や文化などに与える影響に対して責任を持つべき」という考えのもと、より良い観光地をつくる動きのことです。
首都のへルシンキでは「サステナビリティ」に関する観光情報を発信するホームページがあります。観光客や市民が、サステナビリティな施設などについての情報を得ることができるのです。
レスポンシブルツーリズムの考えによりサステナビリティな観光を推進することによって、自然・景観を守ることや排気ガスを抑えることに繋がっています。
フィンランドの行政が情報発信を積極的に行っているため、市民がサステナビリティやSDGsについて考えることが浸透しています。
参考:ヘルンシキ観光情報
環境について考えながら観光するの楽しそう!日本でもやってみたいね
福祉制度の充実
フィンランドは消費税が24%と高いですが、その分福祉制度が充実しており、国民からいただいた税金をしっかりと還元しています。
例えば…
・出産や手術の医療費は税金で補われる
・9年間の義務教育費、学校給食が無料
・学生に住居手当、勉学手当がある
このような制度によって、国民が平等に医療や教育を受けることができるのです。
フィンランドは「世界一幸福な国」と呼ばれており、国連の2021年版の世界幸福度ランキングでは、フィンランドが4年連続で1位を獲得しました。
税金の正しい使われ方が、医療や教育を充実させられるんだね
世界全体でSDGsに取り組み、みんなで達成しよう!
今回は、SDGs達成度ランキング上位三カ国の取り組みを紹介してきました。
上位3カ国の取り組みは国全体で浸透していて、国民にとっても生活の一部となっています。
SDGsの達成のための先進的な取り組みが他の国でも実践されるといいですね。
まずは、世界で行われている取り組みを参考に、自分ができるアクションから始めてみるのはいかがでしょうか?
「なるほどSDGs」では、SDGsを身近に感じられるような記事を掲載しています。ぜひ、他の記事もチェックしてみてください。
▼私たちも身近なことからSDGsに取り組んでみましょう!
【出典】