この世界には、戦争や貧困が原因で満足に教育を受けることができない子どもたちが大勢います。そんな子どもたちに教育を通じて豊かさをもたらすために掲げられた達成目標が、この「質の高い教育をみんなに」です。
また、「この国の子どもたちは学校に通えているから、日本は関係ない?」とお考えの方にも知っていただきたいテーマです。この達成目標は、国や地域関係なく取り組むべき課題であり、日本も例外ではありません。
そこでこの記事では、こうした「質の高い教育をみんなに」について身近に感じられる内容をもとに分かりやすく紹介していきます。
え!日本も無関係ではないの!?
SDGs 4「質の高い教育をみんなに」とは?
このゴールが示す「教育」と「みんなに」の定義は、非常に広い範囲を表しています。
まず、「教育」が指すのは小学校や中学校での教育だけではありません。
国語や算数といった基本的な学習だけでなく、ジェンダーやSDGsについての教育も含まれているのです。
SDGsへの理解も含まれているんだね!
また「みんなに」という言葉には、子どもだけではなく大人を対象とした教育も含まれています。
世界には、様々な要因で教育が満足に受けられていない地域が存在します。
最も大きな要因は戦争や紛争とされていますが、子どもたちが学校に行かず働かなければならないほどの貧困や、「女性は教育を受けても意味がない」という固定観念が原因である場合もあります。
また、学ぶ意欲に満ち溢れた子どもたちがいても学校や先生が足りていない現状もあります。
つまりこの「質の高い教育をみんなに」は、複雑な教育問題に取り組むための内容が詰まったゴールとなっています。
いろんな問題が複雑に絡み合っているんだね。
SDGs 4「質の高い教育をみんなに」が必要な理由
では、視点を変えてみましょう。
「質の高い教育をみんなに」を実現すると、世界はどうなるのでしょうか?
まず、学校などの教育機関が充実することで、人々の識字能力や計算能力が向上します。
すると貧しい人々でももっとお金を稼げる仕事に就くことができるようになります。つまり、教育の質が高まることは経済の発展に直接結びつくのです。
次に、質の高い教育は女性や子どもの安全や権利の尊重にもつながります。
男女ともにジェンダーや子育ての知識をきちんと身に付けることで、早すぎる妊娠や子どもの死亡者数を減らすことができるのです。
教育の問題解決が、他の問題の解決にも結びついているんだね。
さて、ここまで読んでみて「世界のどこか貧しい国の話」に感じられた方もいらっしゃると思います。
ですが、この「質の高い教育をみんなに」という達成目標は日本でも非常に重要なのです。
例えば、幼稚園や保育園の数が足りていないことが原因で起きている待機児童の問題や、学校教員の過労問題。
これらは、子どもたちにとって満足な教育を提供するために改善すべき問題です。
社会全体の教育環境が整えば、子育てに対する不安が解消され、少子化の問題も改善されるかもしれません。
このように、「質の高い教育をみんなに」は発展途上国はもちろん、日本国内でも共通して取り組むべき課題なのです。
なるほど!一口に「教育」と言ってもいろんな問題があるんだね!
SDGs 4「質の高い教育をみんなに」
SDGs達成目標4「質の高い教育をみんなに」は、課題の規模と範囲が非常に大きい目標です。しかし同時に、解決策としてのアプローチが幅広いとも言えます。男女、年齢、地域に関わらず人々が充実した教育を受けられるように、この達成目標を心がけていきましょう。
「なるほどSDGs」ではSDGsを身近に感じられるインタビュー記事を掲載しています。このほかの達成目標についての記事もありますので、ぜひ読んでみてください。
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