ジェンダー教育とは?質の高い教育に向けた海外や日本の現状を知ろう!

近年、ジェンダーへの偏見が大きな問題に発展することが多くあります。

世界的なハリウッド女優らがセクシャルハラスメント反対の声を挙げた「MeToo運動」や、日本における医学部の女子受験者の点数不正操作など、ジェンダーに紐づく問題は現在進行形で議論されています。

そして社会全体の意識や固定観念において大きな影響力を持つのが、教育です。

そこで今回は、男女平等のカギを握るジェンダー教育について、海外や日本での取り組みも踏まえながら紹介します。

ジェンダー教育とは?

皆さんは、「性」と「ジェンダー」の違いを説明できますか?

「性」は、生物学的な分類による性別区分である一方、「ジェンダー」は、社会的・文化的に形成される性別を意味します。

例えば、「家事や育児をするのは女性」「会社の重役を担うのは男性」といった、思いこみや認識による性別区分などがジェンダーの例として挙げられます。

そしてジェンダー教育は、幼少期から青年期にかけて、性の在り方に対する思いこみや押し付けを減らし、ジェンダーに理解のある大人に育てることを目的としています。

ジェンダー教育が大切な理由

ジェンダー教育が重要である理由の1つに、人間の固定観念は幼少期~青年期に土台が形成されることが挙げられます。

この時期に、男女を尊重できるような教育を提供することは、個人が自由に生きる社会を形成するために大きな効果を及ぼします。

また、人が自分の身体や性にコンプレックスを持つようになるのも思春期が多いとされています。

例えば、自分の性別の認識とは異なる扱いを受けたり、恋愛対象が周りと異なることに悩みを抱いたりなどを通して、精神的な傷をおってしまう若者が多くいます。

彼らが自分らしく生きられるようにするためにも、ジェンダー教育はますます大切になってくるといえます。

海外におけるジェンダー教育の現状

世界でジェンダー教育が盛んな地域に、北ヨーロッパの国々が挙げられます。

他の地域に比べ、法整備を進めたり、「ジェンダー予算」を組み込んだりなど、女性が社会で活躍するために、国家が積極的に働きかけています。

実際に、世界経済フォーラムが公表した『ジェンダー・ギャップ指数2020』では、北欧の多くの国々が高い水準を示しており、上位4か国を北欧の国々が独占しています。これらの国々では、教育現場における「個人の尊重」が重視されているのです。

そのひとつであるスウェーデンでは、1998年に教育法が改定されて以来、教育機関でのジェンダー・ステレオタイプは禁止されています。

また、服装の自由や、男女の区別に縛られないおもちゃのデザインなど、「男だから」「女だから」という固定観念を生まないための工夫がされています。

参考:WORLD ECONOMIC FORUM【Mind the 100 Year Gap】

日本におけるジェンダー教育の現状

『ジェンダー・ギャップ指数2020』において、日本の総合スコアは0.652、順位は149か国中121位でした。

この結果は、他の先進国と比べてまだまだ男女平等の実現が進んでいないことを示しています。

では、男女平等の実現に向け、日本の教育現場では、どのような取り組みがおこなわれているのでしょうか。

文部科学省が公表した、『性同一性障害に係る児童生徒に対する学校における支援の事例』には

  • 自認する性別の制服・衣服や、体操着の着用を認める。
  • 自認する性別に係る活動への参加を認める。
  • 自認する性別として名簿上扱う。

など、生物学的な性別ではなく、自分が認める性別で生活できる取り組みが挙げられています。

また、このようなジェンダー教育の取り組みが活性化している今、生徒の指導方法に加えて、教員自身のジェンダー意識を見直すことも重要であるとされています。

ジェンダー教育による人々の意識改革が大切

ジェンダーに理解ある社会を実現する動きが高まるなか、それらに関する法律や制度は次第に整備されています。

しかし、制度だけではなく、人々の意識が変わることがより重要です。

そのために、性別に関係なく誰もを平等に尊重するジェンダー教育と子どもたちを育てる教員の意識改革がとても大切です。

今回紹介した取り組みのほかにも、全国の教育現場で実践されている取り組みが多数あります。ぜひ調べてみてくださいね。

なるほどSDGsでは、SDGsに関する取り組みをご紹介しています。気になるものがあれば、他の記事もぜひ読んでみてくださいね。

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